今週末、警固教室で開催する音楽の話「J.S.バッハの生涯と音楽」に先立って、少しだけ記事を書きたいと思います。
読者の皆さんはバッハがどこの国の作曲家なのかご存じでしょうか。はい、もちろんドイツですね。ドイツ三大Bの筆頭です。しかし、意外なことにバッハの祖先を辿っていくと、そのルーツはハンガリーだというのです。バッハは50歳になった時「音楽家バッハ一族の起源」という記録を書き残しました。それによると、バッハが音楽家一族のルーツをハンガリーのパン職人、ファイト・バッハに見出していたことが分かります。リュートを弾くのが好きだったファイトは、安心してルター派プロテスタントを信仰できる環境を求めて、ドイツのチューリンゲン地方へ移住してきます。そして、そのファイトの孫にあたる人物、ヨハン・バッハが一族最初の職業音楽家になったとされています。ヨハン作曲による「私たちの命は影のごとし Unser Leben ist ein Schatten」という美しい曲がありますので是非聴いてみて下さい。チューリンゲン地方の各地で街楽師、教会オルガニスト、宮廷音楽家として活躍したバッハファミリーですが、その音楽の血はヨハン・セバスティアン・バッハへと受け継がれることになります。まるで一族の栄光が一点に集約するように。
その後、バッハの成人した息子6人のうち5人が音楽家として名を残しました。あとの1人は知恵遅れだったそうで、バッハの娘夫妻(夫はバッハの弟子)のもとに引き取られていることからも、バッハ家の並々ならぬ結束を感じます。バッハの息子たちの時代では、職業を世襲するという価値観が薄らいでいき、バッハ家の男子はそれぞれ違う仕事に就き始めます。唯一、ビュッケブルクに住むフリードヒリ(後妻アンナ・マグダレーナとの子)のみ息子のエルンストを音楽家に育てたのですが、この人物がバッハ一族最後の音楽家となりました。すでに音楽においても個人の価値観によって表現する時代が到来しており、偉大な職人的音楽家の系譜はここに終焉を迎えるのです。バッハの次男エマヌエルが書き記した「故人略伝」によると、音楽家バッハの数はなんと53人。ヨハン・セバスティアン・バッハの功績を語る時、この偉大なファミリーヒストリーなしには語れないと思うのです。
うだるような猛暑の夏休み。それでも元気な生徒達は夏休みの作曲ワークショップ「モーツァルトと遊ぼう」に集まりました。まずはモーツァルトのメロディやハーモニーの作りを簡単に説明して、さっそく「さあ、モーツァルトのように想像の翼を広げていこう!」といきたい所ですが、ほとんど全員が作曲は初めてです。もちろん白紙の楽譜の前に、戸惑っています。そこで今回は、8小節のコード進行を2つ用意しました。そのコードの上にオリジナルのメロディを作るという課題です。一つ目は、スリーコードのみ。二つ目は六度のマイナーも入れて、少し変化を多めにしました。
「どうすればいいか、分からないよ」という反応が多い中、当たって砕けろの精神でどんどん試している子も。少しアイディアを与えたり、訂正を加えて、メロディづくりのヒントを得ていった子供達。最終的にはどうにか2つのメロディーを完成させました。曲を作る上でも、やはり良く聴くことが大切です。聴いてイメージするのです。そうすれば、少しづつ音が聴こえてきます。子供達が考えたものではっと驚くメロディが生まれることもあります。偶然なのか、必然なのか。そのメロディはその子の性格を映している気がします。今回のワークショップでも分かったように、楽譜を書けた方が絶対に良いのです。ソルフェージュをしっかりやっておくと、ただピアノを習っているよりも広がりがあります。まだやったことがない方はモチコピアノスクールで楽しく一緒に勉強しましょう。
ピアノを習っていると、楽譜を読むことになります。その楽譜には例えば、Allegro(活き活きと、速く)Crescendo(しだいに強く)などイタリア語による音楽用語が用いられています。作曲家がイタリア出身ではなくても、モーツァルトやベートーヴェン、ショパンだってイタリア語で書いています。これは、ヨーロッパのあらゆる文化がカトリック世界の中心であるイタリアから生まれていることに関わっているのです。絵画や彫刻、建築などと同じく、イタリアは音楽の中心地でもありました。フランスやドイツの宮廷には多くのイタリア人音楽家が招かれていましたし、ヨーロッパ中の有能な音楽家はイタリアへ留学しました。
さて、楽譜に音楽用語が記譜されるようになったのは、16~17世紀頃のバロック時代。まずはテンポ表記から始まります。テンポといえばすぐに曲の速さを連想しがちですが、それよりも、アレグロやアンダンテ、レントといったように「雰囲気や性格」を伝えるためにイタリア語で記譜されるようになったと考えられます。それらのイタリア語が用いられるうちに、楽譜上での速度表記として広まっていったのです。偉い人達が集まって「今後は速い曲にはアレグロとつけよ」などと決めた訳ではないのです。古典派の時代になると、作曲家のアイディアを奏者に伝えるために、フォルテやピアノ、クレッシェンドなど強弱記号が記譜されるようになります。この頃には鍵盤楽器の主役はチェンバロからピアノに移行しており、その最大の特徴とも言うべき「強弱の変化」が重要視されるよになってきました。そして、ロマン派の時代にはテンポと強弱に加え、フレーズやアーティキュレーションまで、さらに細かく記譜されるようになっていくのです。
そもそも、五線紙が用いられるようになったのは13~14世紀のこと。今のように通信が発達していない時代。ゆっくり時間をかけて、私達が目にしている楽譜のカタチが作られていったと思うと、一枚の楽譜に壮大なロマンを感じてしまうのです。
ピアノのお稽古に通い始めると、これまで知らなかった作曲家家の音楽に触れる機会があると思います。そんな時には4つの時代区分を知っておくと、広大なクラシック音楽の世界が分かり易くなります。その4つとはバロック、古典派、ロマン派、近現代になります。最後の近現代はもう少し地域やスタイルで分けて考える必要がありそうですが、ここではあくまで、一般的な時代分けに止めたいと思います。また、現代のピアノレッスンではこの4時代にプラスしてジャズ・ポピュラーも取り入れてコードを勉強しておくと良いですね。
さて、その4時代をとても大まかに説明しましょう。バロック時代の作曲家は宮廷や教会に務めて音楽活動をしていました。所謂、職業人です。あのバッハも教会と宮廷を転々としています。教会では礼拝の音楽を書き、宮廷では様々な儀式や催しのための音楽を書きました。しかし、音楽もしだいに市民階級に広がっていったことで、古典派からロマン派にかけての作曲家は芸術家としての個性を輝かせるようになります。音楽はより人間の感情を表現するようになりました。これが近現代になると、あまりに劇的になり過ぎた感情の起伏は膨らんで弾けてしまい、全く違った趣向の音楽が誕生します。そこからが近現代なのですが、例えばフランスにおいては視覚的なインスピレーションを抱かせる印象派。12の音を素材として扱った新ウィーン学派。アメリカではミニマル音楽や前衛主義など新感覚の音楽も生まれ、音楽って何だろう?そんな問いが作曲家達を新しい音楽へと駆り立てていきました。
今、習っている曲はいつの時代の音楽でしょうか。この4つの時代区分とその歴史的な背景を知っておくと、同じ曲でも違った楽しみが見つかるはずです。
フランソワ・クープラン(1668-1733)はバッハと同時代にフランス、とくにパリで活躍した音楽家です。ピアノファンの守備範囲からはちょっとはずれてしまうかもしれませんが、素晴らしい鍵盤楽曲をたくさん残しています。とくにクラヴサン曲集の中には今日でも演奏機会が多い「tic toc choc またはオリーブしぼり器」や「神秘の障壁」など個性が光ったものがあります。その作風は当時のフランスで流行したロココ様式の影響を受けて、軽やかで優美、そしてどこか人懐っこさを感じさせます。パリの教会や宮廷に使えた職歴、音楽一族の家系に生まれ「大クープラン」と呼ばれる程の名声を得た点などは、バッハと共通しているようにも感じます。ドイツにバッハあり、フランスにクープランあり。と言っても過言ではないかもしれませんね。実はクープランは晩年のルイ14世のもとヴェルサイユ宮殿のクラヴサン奏者として仕えているのです。当時のフランスは世界に先駆けて絶対王政を確立し、雅な宮廷文化が花開いた時代。ヴェルサイユにはフランス中、さらにはイタリアからも優秀な音楽家が集められ、オペラやバレエ、器楽のコンサートが毎晩のように行われていました。クープランはまさにフランス文化の根源、中心に居た人物でもあるのです。ピアノを習っている皆さんも是非、クープランの音楽を聴いてフランスらしさを感じてみて下さい。
猛暑が続いていますが、皆さん大丈夫でしょうか。このような日にはかき氷を食べるか、涼しい音楽を聴くかに限りますね。以前、スクールに通って下さっていた生徒さんからコンサートのご案内を頂きました。パリへ留学されて、今は東京でミュージシャンのご主人と音楽活動をされているのですが、今回は留学時代にお世話になったというお師匠さんのマネージメントをされるとのこと。トリウム・ヴィレさんの初来日コンサートです。パリからやってくるベーシスト、何だかワクワクしますね。東京近郊にお住いの方は是非お越し下さい。ベーシスト志望の方にはレッスン受講のチャンスがあるかもしれません。
8/30 19:00 OPEN / 19:30 START
チケット予約:新宿ピットイン TEL 03-3354-2024
アムステルダム国立美術館に所蔵されているフェルメールの有名な「ラブ・レター」という絵です。リュートを弾いている女性が、背後に立っているもう一人の女性から手紙を受け取った場面を描いています。さりげない生活の一コマですが、この女性の表情からは手紙の送り主が誰なのか、どのような気持ちで手紙を受け取ったのか、想像が膨らみますよね。この時代のオランダは30年戦争の後、独立と宗教の自由を勝ち取り経済的にも大きく発展しました。その結果、裕福な商家等では楽器に親しむ人々も増えていったのです。音楽の年表で重ねると、バロック中期頃にあたります。J.S.バッハが活躍する前、ドイツのお隣の国オランダでのお話です。
ピアノを習ってきた人にとって、バッハは原点という漠然としたイメージがあると思いますが、バロックという大きな流れの中では終着点でもあります。バッハが誕生する以前のヨーロッパ各地に目を向けると、実は多くの作曲家達が足跡を残している事が分かります。この絵からは市民の生活に音楽が入ってきた様子が感じ取れますね。世界史と音楽の関係は面白いです。年内にあと一回「音楽の話」のイベントを計画していますが、その時はもう一度バロック時代の音楽について深堀したいと思います。
警固教室のBassic1~3のクラスでは作曲に取り組んでいるのですが、これが面白い効果を生んでいます。その効果とは、一つ目はピアノに触れるモチベーションが高まること。通常のピアノ練習ではどうしても楽譜を介した内容になります。作曲する場合、正しいか間違っているかを気にせずに音遊びができる点がとても良いです。中には熱中して考える生徒も出てきます。そのような場合は「今の音の組み合わせは面白いね」と褒めてあげると、ピアノに触れる回数がこれまでの何倍にもなったりします。
二つ目は音楽理論の導入がスムーズになること。理論といっても、例えば「この和音はきれいだよね、これは濁っているよね。何でだろうね」といったやり取りをする事で、その生徒が音楽を考えるきっかけになったりするんです。
さらに発展させると、左のコードにメロディを作る。メロディから左の伴奏を作る。モチーフのヴァリエーションや展開を考えてみる。といった、少し踏み込んだレッスン内容へもっていくことも可能です。
夏休みには「モーツァルトと遊ぼう 初めての作曲ワークショップ」を開催します。参加無料、小学生対象です。スクール生以外でもお申込み出来ます。夏休みの自由研究課題としても面白いかもしれません。
モチコピアノスクール発表会が終演しました。今年は小学生の合唱を取り入れたことで、その演奏が行われた15時頃は大変盛況でした。プレの部では初々しい未就学のお子様がデビューを飾り、高学年~中高生の部にかけては、演奏を静かに聴くまさにコンサートの雰囲気となりました。そして大人の部。大人の方は発表会で演奏するのはまだ恥ずかしい、という方が多くいらっしゃいますので、ベテラン中心に頑張って頂きました。大人の生徒さんのご家族やお友達もたくさん聴きに来て下さり、ピアノ教室を中心とした豊かなつながりが感じられる素敵な時間でした。出演者の皆様、ご来場頂いた皆様、誠にありがとうございました。今回の発表会は第9回目。コロナ禍に開催できなかった年を含めると10年の間、井尻と警固の場所でピアノスクールを続けさせて頂いております。皆さんと一緒にスクールも歩みを進めて来れたことが何より幸せです。今後、少子化の時代がますます進みます。子供達は地域の宝。子供達とその周りの大人達が一体となって、ピアノと音楽を中心とした豊かな居場所を作っていきたいと思います。今後とも是非、宜しくお願い致します。
みんなが大好きなモーツァルトのイラストを書きました。「これ誰だと思う?」と聞いたら、けっこうな割合でベートーヴェンと言う生徒がいて「いやいやモーツァルトの顔見たことないでしょ」と有名な肖像画を見せる、というやりとりを繰り返す一週間でした。このトートバッグ、初のスクールオリジナル商品です。同じイラストでポストカードも作りました。入会特典やコラボ企画などで使おうかなと考えていますが、一応、購入も可能です。以前は紙のスクール通信や年賀状に手書きのイラストを書いたりして遊んでいたので、まあ趣味が高じてってやつです。モーツァルトさんがいつもそばに。
今年の発表会では新たな試みとして、小学生による「心の瞳」の二部合唱に取り組んでいます。先月末に一度パートごとに集まって練習をして、今回からソプラノとアルトが合流しての合同練習です。日曜日の朝、ちょっと眠そうに集まった子供達ですが、いざ声を出すと美しい歌声が警固の教室に響き渡りました。二部合唱、ちょっとチャレンジかなと思ったのですが、やっぱりハモリが生まれた時の感動は最高です。
せっかくピアノを習っているのだから、ピアノを好きになって楽しく通って欲しいですよね。そのためには音楽の根っこを学んで、好きになる事が大切だと思います。合唱はそのための活動の一環です。合唱練習への参加は自由で参加費は無料です。
気がつけば桜のつぼみが開き始め、春満開の季節がやってきました。桜の時期は毎年発表会を開催していましたが、今年はあいれふホールの改修工事が3月までということで、一ヶ月遅い4月の開催となっております。4/27(土)あいれふホールにて13時~開演です。さて、日々の活動で忙しくなかなかSNS運用まで手が回らないのですが、親御さんへの聞き取り調査によると、検索はほぼインスタかTikTokだそうですね。今更ながらですが、スクール公式インスタグラムを開設しました。スクールを開校して10年。懐かしい思い出の写真を投稿しています。スクール活動を紹介する他、今後はイベントのライブ配信にも活用したいと思います。是非ブログをご覧の皆さんもフォローをお願いします。
年末年始のお休みはいかがでしたか。発表会の曲、譜読みは進んだでしょうか。今年も一緒にピアノライフを楽しんでいきましょう。今年のブログではピアノを習っている方にとって役に立つ情報をより多く発信していきたいと思います。「発表会で弾くおすすめの曲 10選」前回の初級編に続き中級編をリストアップしてみましたが、候補が多すぎて選曲が難しいですね。ピアノが上達すると弾ける曲が増えてくるのは嬉しいこと。例えば古典派のソナチネ。たくさんの作曲家がそれぞれの個性でしのぎを削っています。その中から一曲を選ぶなら、モーツァルトかなと。バッハはリストに入っていませんが、小プレリュード集やインヴェンションは素晴らしい選択肢です。難易度のA~Cはあくまで目安としてつけていますが、気にし過ぎる必要はありません。好きな曲はとにかく弾いてみるのが上達のカギです。
冬期ソルフェージュ受講生の皆さん、お疲れ様でした。これにて今年のレッスンは全て終了です。冬休みに入り楽しいイベントが目白押しですが、あとひと頑張りした3日間でした。普段の練習では机上でお勉強する事はあまりないと思いますが、視点を変えてみると面白い発見があります。リズムや歌について基本的な練習の仕方をもう一度確認したり、楽譜の仕組みについてじっくり考えてみたり。重田先生のユニークな発想で、子供達も伸び伸びと練習しています。こういったソルフェージュのレッスンは実はとても重要で、小さい頃から毎日の練習にしっかり組み込んで習慣化すると、その後も理解をともなってグングン伸びていきます。曲は弾けるようになったけど、楽譜が読めない。時間が経つとすぐに忘れてしまって弾けなくなる。ピアノレッスンではこのようなお悩みが多いと思いますが、ほとんどの場合はソルフェージュを含めた練習不足によるものです。ソルフェージュって専門的で難しいものではなく、「音楽の根っこを勉強する」という感じです。夏期、冬期のコースはご入会なしでどなたでも参加出来ますので、是非ご検討下さい。
今年も残り僅かとなってきました。レッスンでは来年の発表会へ向けての選曲で大盛り上がりです。そこで、過去の発表会のプログラムを思い起こしながら「発表会で弾くおすすめの曲 10選」をご紹介します。今回の初級編ではステージ映えする曲、長年愛されている定番曲、子供らしさを発揮できる明るい曲を中心に選曲してみました。難易度の項目はあくまで目安としてA~Cの3段階でつけていますが、Aから順番に練習しなくてはいけない、という事はありません。気に入った曲があればどんどんチャレンジしてみて下さい。
先日、FFGホールで開催されましたコンサートが無事に終わりました。3月の発表会の際にゲスト演奏して頂いたヴァイオリニストの西川のばらさんとのデュオリサイタルで、今回はモーツァルトのソナタ KV.304、ブラームスのソナタ「雨の歌」、ラヴェルのツィガーヌなどの代表作に加えて、耳馴染みのある個性豊かな小品をお楽しみ頂きました。
重厚感のあるブラームスや超絶技巧のラヴェルは大変人気がありましたし、モーツァルト KV.304 が良かった、と言って下さった方も意外と多かったです。音響面でも良いホールでしたので、生徒達からは「音が綺麗だった」との感想が多くありました。このコンサートをきっかけに、ますます音楽に興味を持ってくれたら嬉しいです。今年の一番大きなイベントが終わりましたので、残りのレッスンと冬期ソルフェージュクラス等を丁寧に行って一年を締めくくりたいと思います。ご来場下さった皆様、誠にありがとうございました。
猛暑の中、小1~2年生の夏期ソルフェージュがスタート。ずっと昔の楽譜は縦型だったというお話から。普段は考えなかったような音楽や楽譜の事につて、質問を交えなが子供達と一緒に考えました。実技の内容は3日間で両手リズムをテンポよく叩けるようになること。それから、バッハのガヴォットの聴音にもチャレンジします。ドレミの音程の他に、音には様々な色や形があります。あると想像したほうが演奏もずっと豊かになります。先生もその想像性を掻き立てるように、とても楽しくユニークなレッスンをされていました。夏休みの思い出の一つとして子供達の記憶に残ってくれたら嬉しいです。
めんたいワルツに続いて、親子ピアノライブも復活しました。世の中がイベントを楽しめるような雰囲気になって嬉しいですね。福岡からパリへ、東京へと旅立った昔の生徒さんが赤ちゃんを連れて参加して下さいました。初めて聞くピアノのコンサートはいかがだったでしょうか。途中で泣いたりしても平気なのが、親子ピアノライブの良い所です。ピアノの演奏と簡単な遊びを組み合わせたプログラムをお楽しみ頂きました。拍子の感覚や音色への感性は生まれた時から刺激を受けながら備わっていくもの。ご家庭でも歌を聴かせたり、言葉遊びをしたり、音楽を身近に感じてみて下さい。親子ピアノライブは2か月毎に開催の予定です。
GW中にピクニックを開催。どんたくの方へ人が流れていたのか、鴻臚館広場は普段の土日よりも人出が少なく感じました。広々とした芝生で異学年、大人も参加してのドッジボール。上級生にリードされて、その場で役割やルールを決めて遊んでいます。球技の他に、シロツメクサを集めて花冠を作ったり、お菓子を交換したり、大人たちはコーヒーを片手に寛ぎの時間を過ごしたり。幅広い学年の子供達が在籍しているのはピアノスクールの良い所です。年長者にとっては年少者をケアする経験から学ぶ事は多く、年少者にとっては「お兄さん、お姉さんのようになりたい」と思うきっかけになります。ピアノスクールなので、もちろんピアノを教える活動がメインなのですが、子供達の成長に少しでもお役に立てればと思います。立派な事を書きましたが、ただ、ピクニックが好きなだけかもしれません。次回も気軽にご参加頂けると嬉しいです。
コロナが流行する以前、「福岡の街にワルツのような軽やかな風を」のモットーで、けやき通り周辺のカフェでアマチュア音楽家の集うサロンが開催されていました。Facebookを軸にゆるやかな繋がりを形成した《めんたいワルツ》のコミュニティはその後、それぞれの場所で静かに熱く音楽愛を燃やしていたようです。しばらく主催イベントは自粛しておりましたが、警固教室の拡大を機に復活しました。久しぶりの再会にメンバーの皆さん喜んでおられました。
出演者の半数ほどはクラシック演奏、残り半数は弾き語りや即興、好きな曲のアレンジなどバラエティ豊かなプログラム。今回は他の楽器での参加はありませんでしたが、歌やバイオリン、2台ピアノを生かして連弾での参加も可能です。次回は夏の終わり頃に開催したいと思っています。がっつり演奏したい、好きな曲を紹介したい、ただ音楽を聴きたい、どのような動機であれ音楽好きの方は大歓迎です。めんたいワルツ Facebookページ
始業式や入学式、期待に胸が膨らむ春。モチコピアノスクールでもレッスンがスタートしています。警固教室ではレッスン室のレイアウト変更を行いました。日本の都市部でピアノ演奏のための環境を整えるのは大変ですね。部屋の広さをとるにも、防音するにもコストがかかりますし、無理に防音にしてしまうと響が失われ音が死んでしまいます。ヨーロッパで音楽教育を受けた経験から、音環境の豊かさは良質なレッスンをする上で一つの重要な条件だと思っています。そこで、今回の変更では出来る限り広さを確保しました。空間が広くなったことで少し残響音も感じられます。レッスン室にはグランドピアノを2台設置。幼児期からの丁寧な指導に加え、上級者向けのコンクール対策、音大受験指導にも力を入れていきます。ピアノの周りには6名まで座れる子供用机と椅子を配置して、ピアノとソルフェージュを組み合わせたグループレッスン仕様になっています。「ピアノを習っているけど、楽譜が読めない」といった問題に対して、新しいレッスン形態でより楽しく、より基礎力を確実につけるレッスンを提案します。すでに4月からグループレッスンはスタートしていますので、ご興味のある方はお問合せ下さい。
発表会の翌日なのですが、疲れ知らずの子供達と一緒にお花見をしました。曇り空の中、霧雨が降る時間帯もあり、足元はぬかるんだ所も。それでも舞鶴公園の桜は美しく、この日はほぼ満開でした。大勢のお花見客で賑わっています。芝生の上でお昼ご飯を食べた後はサッカーがキックオフ。こうなったら最後、泥だらけでもボールを追いかける元気の良さです。ピアノレッスン以外での触れ合いも楽しいですね。普段は顔を合わせないお友達とも、発表会、お花見の連日のイベントを通して仲良くなっていた様子でした。
3/25(土)の発表会ではバイオリニストの西川のばらさんがゲスト出演されます。西川さんは高校卒業後にウィーン市立音楽芸術大学に留学、演奏家としてヨーロッパ各地でご活躍され、現在は福岡で演奏活動と後進の指導をされています。今回の発表会ではブラームスの名曲、バイオリンソナタ第一番より第一楽章「雨の歌」を演奏して頂けるとのことで、楽しみにしています。ピアノを習っている生徒達には本物の音色に触れて欲しいと願っています。ピアノ以外の楽器からもたくさんのインスピレーションが得られると思います。是非、西川さんの演奏を通して深い音楽の世界を感じて下さい。ゲスト演奏は16時半~予定しています。
立春を迎え、寒さも少し和らいで来た福岡です。先日の寒波で雪は降ったものの、強風の中でしたので子供達も「それ、雪遊びだ」とはいかなかたったようでした。春と言えば発表会。生徒の皆さん、この時ばかりはと一生懸命に練習中です。本番はもちろん、そこに至る道のりも学びの機会です。最高の演奏が出来るように頑張ろう。会場はスタインウェイのフルコンサートグランドを備え、音響も素晴らしいあいれふホールにて。そして、コロナ禍が始まって以来、初めて来客制限なしでの開催となります。長かったコロナ制限。やっとご家族、お友達を誘って賑やかな会になりそうです。3/25(土)13:00~プレコースの生徒から学年順にスタートします。お問合せのページから、公式ライン登録すると無料の招待券が配布されます。ゲスト演奏も含め、すべての演目をご覧い頂けます。是非ご活用下さい。
一瞬のホワイトクリスマスが過ぎ、冬期ソルフェージュアカデミーであとひと頑張り。2~3年生のクラスが終わり、今年も無事に仕事納めとなりました。ソルフェージュは継続は力なりを胸にこの3年程の間続けてきました。以前に比べると、ソルフェージュという言葉そのものがスクールの中で少しずつ浸透して身近になってきたと感じます。この日はコラール(讃美歌)を題材に、ヨーロッパの伝統を感じながらの楽しいレッスンでした。ピアノ上達のカギはソルフェージュにあり、ということで、これからも積極的にご参加下さい。さて、お部屋の様子も少し変わりました。4月には更にレッスン室が広くなり、グループレッスンがより快適に受講できる仕様になります。ちょっとしたイベントも増やしていきたいです。皆様、良いお年をお迎え下さい。
一段と寒くなり、いよいよ年の瀬が近づいております。先週より警固教室にグランドピアノを2台設置しました。2台にすることで、左右のアンサンブル、声部ごとの練習、音を聴いて直ぐに再現するなど、レッスンの幅が広がります。そして、更に重要な点は生徒専用のピアノがあることで自立したレッスンが可能になったこと。モチコピアノスクールは来年で創業10周年を迎えます。通いやすく質の高いレッスンが出来るように改革を行います。環境面ではグランドピアノ2台設置に加え、4月以降には現状18帖ほどのレッスン室が35帖に拡大します。都市部にあって珍しい音楽環境です。また、レッスン制度面では個人とグループの2スタイルをご提供します。特に小学1~6年生まで安定して最適な時間帯に通って頂けるように工夫しました。年初にはホームページ上でもご案内致しますので是非ご覧下さい。
台風が過ぎ去り、つかの間の三連休。少し曇りがかった空のもと、太宰府の政庁跡へとピクニックに行きました。普段はレッスン室で見せるお互いの表情も、一味違ってリラックスモードです。ピアノから離れて、特に目的はなし。しいて言えば、交流を深めようという、ありきたりなピクニックでも、子供達は何かしら糸口を見つけて遊んでしまうのが面白いところ。政庁跡の裏手には令和の和歌が生まれたゆかりの地とされる、坂本八幡宮があります。近年、年号の話題で広く知られるようになりましたが、ひっそりと佇む小さな神社です。お参りをして、歴史を感じる広い芝生の上でのんびり気ままに過ごしました。またお花見のシーズンに開催したいと思っています。
夏休みのソルフェージュレッスンの様子です。重田クラスでは年長さん達が楽譜の仕組みを一からお勉強しました。机を囲んで先生のお話を聞き、時には発言をして、みんな積極的に参加してくれました。グループならではの活気があります。聴音にもチャレンジしました。ト音記号、ヘ音記号、小節線を準備して、聴いた音を楽譜に書き取っていきます。出来上がったら、歌って弾いて。上手くできたかな。「お友達と一緒に出来たのが楽しかった」「音符を書くのが面白い」子供達はいつにも増して、目を輝かせていました。年に2回、次回は冬休みの開催を予定しています。
灼熱の夏。ピアノを習っている男子達が頑張っています。恒例の3日間ソルフェージュコースでは音楽を聴いて楽譜を起こしていく「聴音」のトレーニングを中心に勉強します。その一、拍を正確に追う。その二、拍の頭を書く。その三、残りの音符を書く。大まかにはこのような流れで、とにかくテンポに乗って書きとることを目指します。楽譜の理解があいまいだと、どうしてもピアノは上達しません。曲をなんとか覚えても、すぐに頭打ちになってしまいます。ピアノの練習と並行してソルフェージュをすることが必要なのです。3日間連続で取り組むと、子供達の様子にも変化が見えてきます。ピアノ男子のクラスでは、お互いに良い影響を与え合い、積極的に取り組んでいました。友達と一緒に勉強するのは楽しいですね。夏の思い出の一コマになると嬉しいです。
ヨーロッパの音楽教育では楽器に関わらず、ソルフェージュを音楽レッスンの基礎とします。日本のピアノ教育では、もちろん指導者の方針にもよりますが、未だに弾くことばかりに重点を置く傾向が強くあります。曲を弾かないとピアノを習っている感じがしない、弾いている曲の技術レベルで成果を計る、というような間違った認識を持たれている方もいます。週1回、30分というレッスン時間が広くスタンダードとなっていることも読譜の基礎が抜け落ちる一因だと思います。しかし、30分の短いレッスン時間であっても、必ずソルフェージュの時間をとるべきです。そうすれば、「ピアノを数年習ったけど、結局自分では楽譜を読めるようにならなかった」という残念なことにはなりません。ソルフェージュは簡単なメロディーの歌唱、リズム練習なら4~5才から始めることが出来るので、ピアノを無理に弾かせるよりも楽譜への理解が進みます。そして、コツコツ継続していくうちに、伸び方が変わってきます。特に小学校高学年くらいで行き詰まる子と、逆にぐんぐん伸びる子とでは完全にソルフェージュの基礎が違っているのです。
夏期ソルフェージュアカデミーではスクール生でなくても、3日間お得にソルフェージュのレッスンを受けることが出来ますので、この機会に是非ご検討下さい。
コロナ前の人気企画、親子ピアノライブが復活。これから定期開催を予定しています。お歌を聴いたり、言葉遊びでクスクス笑ったり。グランドピアノの演奏では赤ちゃんもノリノリで楽しんでいます。幼い時の音楽体験は貴重です。まだコンサート会場には入れない赤ちゃんにも、生の音を体で感じて欲しいと思います。7/21 11:00~警固教室にて開催。限定5組、参加費は親子で1,000円となっております。
GWはいかがお過ごしでしょうか。3年ぶりのコロナ制限解除とあって各地で人出が戻り賑わっている様子ですね。連休は1週間ほどお休みを頂いておりましたが、明日から通常のレッスンがスタートします。現在、警固と井尻の各教室で若干の空きがございます。そろそろピアノを始めようかな、という方におすすめの1ヶ月トライアルのご案内をさせて頂きます。8,800円で4回のレッスンが受講できます。1回の体験レッスンだけでは教室の環境や初対面の先生に慣れないお子様もいらっしゃいます。1ヶ月ほどレッスンを受けながら、じっくり入会をご検討頂けます。是非この機会にモチコピアノスクールに足をお運び頂けると幸いです。体験レッスン(1回、1,000円)につきましては随時受け付けております。ピアノ経験者の方のお問合せもお待ちしております。
昨年、ワルシャワで開催されたショパン国際ピアノコンクール。LIVE中継でショパンの音楽とその多様な演奏に触れて、生徒達も刺激を受けた様子でした。今年は何名かの生徒と一緒にショパンコンクール ASIA(日本開催)にチャレンジしてみようと思って、課題曲をチェックしています。ショパンの曲はピアノの魅力を雄弁に語っています。音楽性は少し大人っぽいのですが、小学校高学年くらいからは弾ける曲が増えてきます。3~4年部門の予選ではブルグミュラーからタランテラ、舟歌が選曲可能となっています。ショパンの作品からは小犬のワルツ、マズルカop.67-2の2曲のみ。3~4年生だとまだ本格的にショパンに取り組むには手のサイズ、テクニック的にも難しいのですが、もう少し選択肢が、例えばマズルカから2、3曲の課題曲は欲しいですね。続いて、5~6年部門の予選。シマノフスカのポロネーズヘ短調はバランスがとれた良曲。テクニック、音楽性、様式など色々な点で勉強になりそうです。目をひくのはワルツop.34-3ですね。腕に自信がある方はどうぞ、といった感じです。他にはワルツop.70-3、ワルツ遺作のホ長調、どちらも好きです。ただ、子供にとっては表現し難い曲だと思います。中学生からは別紙で曲目リストが発表されています。弾ける曲がぐんっと増えます。ここまでくると、ピアノの楽しさも全然違ってくるのかなと思います。生徒達には連休中に自分なりに選曲するように伝えました。曲選びから、じっくりと楽しもう。
4月も後半、もうすぐ先にGWが見えてきましたね。そこで福岡近郊のイベントをチェックしてみました。九響主催の「0歳からのオーケストラ」では赤ちゃんも入場可。3才未満のお子様は膝上での鑑賞で入場無料となっています。初めてのオーケストラ体験にいかがでしょうか。続いて、アレクサンダー・ガジェヴさんのピアノリサイタル。プログラムは前半にショパン、後半はシューマンの幻想曲と本格的なソロ演奏となっています。直近のショパンコンクールにて2位入賞した実力者です。7月3日、FFGホールにて開催。ソロリサイタルには特別な世界があると思います。教室には音楽以外にも美術展などのチラシもぺたぺたと貼っています。子供達はエジプト展のミイラが気になっている様子です。
第7回目の発表会を無事に終えることが出来ました。ご来場頂き、誠にありがとうございました。84名の生徒が出演し、それぞれの個性と練習の成果を披露してくれました。私達講師も、生徒達の瑞々しく勢いのある演奏にたくさんの刺激を受けました。中高生やアマチュア音楽家の方々も大活躍でした。各部の最後に上級者の演奏を入れたことで、小さな子供達も興味津々に聴いていました。自分が上達していくイメージを重ねていたのでしょうか。一人ひとりが違った個性を持ち、音色を持っています。時間はかかりますが、その個性は練習によって磨かれ、音で表現する事が可能になります。頑張ろう。また来年、一回り成長した姿でステージへ戻って来よう。
福岡市美術館で開催されているゴッホ展へ。警固教室のレッスンが空いた隙にゆったり絵画鑑賞でリフレッシュ。のつもりが、結構な混み具合にびっくり。さすがの人気画家ゴッホです。オランダのヴァン・ゴッホ美術館とクレラー・ミュラー美術館、二か所からの出展とあって、オランダ留学していた筆者にとっては、懐かしい絵ばかり。一回で強烈な印象を受ける絵もあれば、何回も観て、やっと良さが感じらる絵もある。特に若いころの作品で「ジャガイモを食べる人々」のような黒々として、とても人気が出そうにない油絵や、グルグルと鉛筆を回して立体を起こすように描かれたデッサンなど、なかなか見ごたえがあるのです。クレラー・ミュラーへは一度、極寒の十二月、白銀の世界をバスに乗って観に行った思い出があります。絵の記憶、辺りの景色、息をのむ静けさ。帰りのバスあるかな、という不安。そんないろいろな感情が入り混じって、ゴッホへの尊敬の念も一段と深まったのでありました。もちろん、おすすめのゴッホ展。コロナ禍につき空いた時間を狙って訪れてみてはいかがでしょう。
コロナで中断していた人気企画、親子ピアノLIVEが復活します。じっと座って聴く必要はなく、赤ちゃんでもグランドピアノの音色を気ままに楽しめます。演奏とリトミックの遊びを組み合わせてた充実の30分です。まだまだ感染予防が必要な時期ですので、今回は5組限定で開催させて頂きます。3才以上のお子様はなるべくマスクを着用してお越し下さい。LIVEの前後には換気を十分に行います。*写真は2020年に撮影
1/26(水)11:00~11:30 警固教室にて
要予約限定5組
参加費:親子で1,000円
明けましておめでとうございます。年末年始、いかがでしたか。昨年は長引くコロナ禍で今一つモヤモヤ感が晴れない一年でしたが、今年のお正月にはそんなうっぷんを晴らすかのような澄み切った見事な空が広がっていました。散歩途中、博多湾の海原へと流れ出る樋井川の煌めく水面を上からパシャリ。自由はすぐそこに、と期待したい新年です。さて、まずは3月26日、あいれふホールでの発表会へ向けてスタートダッシュをきって参りましょう。今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。