反転授業について考える

反転授業=パソコンやタブレットを使い授業の動画を見て予習し、学校では個別に課題に取り組む授業方法。

 

アメリカや教育先進国の北欧で取り入れられ、成果が上がっているようです。生徒は授業をあらかじめ見ているので、学校では分からない所を重点的に先生から教わる事ができる。これが反転授業の大きなメリットです。予習を義務化している、とも言えますね。

 

反転授業をピアノレッスンに置きかえてみます。

 

ピアノのレッスンでは、「次はこの曲」と先生から課題が出されます。それを練習して先生のところに持って行き、アドバイスをもらいます。

 

予習→授業→復習の流れになります。学習の理想的な形ですね。ところが、それがなかなか難しい。

 

予習、すなわち練習がとても大変なんです。新しい曲の譜読みとなると「手つかずのまま一週間が過ぎてしまった〜!」なんて事も。

 

モチコピアノスクールのレッスンでは、宿題を出す前に曲を聴かせます。それから、引っ掛かりそうな箇所はその場で練習してもらいます。力がついてきたら、ヒントだけ与えて宿題に。

そうしておくと、練習さぼりからのレッスンの停滞はある程度防げます。

 

「ヒント→練習→レッスン→復習」これぞ、反転の反転なり〜!

 

学習の基本は刷り込み(インプリンティング)ですから。繰り返さない事には、覚えないのです。

 

例えば、スズキメソッドではテープを聴かせて耳から覚え込ませますが、これもインプリンティングの一つの方法です。幼少期に有効ですが、これだけだと読譜力は伸びません。ピアノの場合、他の楽器を弾くときよりも読譜力が必要なので、楽譜に慣れないことには予習がどんどん大変になってしまいますね。では、譜読みを助ける動画をタブレットで見れるようにするのはどうでしょうか。みんなが弾くメヌエットやブルグミュラーのレッスンを動画にする。上手く作れば役に立ちそうだけど、制作するのは大変です。

 

色々考えてみると、「反転授業」の考え方はピアノレッスンにも応用できそうです。デジタルツールの活用も含め、上手く取り入れて学習の好循環を作りたいです。