本番 企画の面白さとサービス精神

ルカ・ストラディヴァリプレミアコンサートが開演。300席ほどある会場は満員御礼で、各国の大使館の方々もお見えに。今回のコンサートは楽器制作、作曲家、演奏家、様々な才能にスポットが当てられた面白い企画だったと思います。ミーティングポイントが、東南アジア経済の中心であるシンガポールだったことも、注目度が高い理由でしょう。日本人のお客様の姿も多く見られました。

共演したアレクサンダー先生とまさこ先生はお客さんを喜ばせる事が大好きなパフォーマーです。サウンドチェックの後に、アンコールで弾く予定のプッチーニのアリア「O mio babbino caro」のエンディングにひと工夫、演出を加えています。2本のヴァイオリンが1度離れてステージを歩き、最後にまた近づいて見つめ合います。おニ人とも底抜けに明るい方で、とにかく人前で弾くのが大好きなのです。本番でも持ち前の明るさで、会場を盛り上げて下さいました。きっと、風土と音楽は関係しているはず。常夏の国シンガポールの香りを彼らの音楽の中にも感じます。西村さんのヴァイオリン制作に関するワークショップも大好評で、ルカさんの弦楽五重奏もしっかり聴き手のハートを捕まえたようです。