カテゴリ:レッスン



2025/06/25
ピアノと身体が接する鍵盤、そして鍵盤が間接的に弦を打つまでの10ミリの余白。ピアニストたちはこの小さな空間を自分の指先で操り、無限に広がる音の世界を描きます。そのためには「タッチ」を磨くことが大切です。かつて、日本のピアノ教育では手の甲を高く保ち、指先を丸めて鍵盤に対して真っすぐに立てるように指導がされていました。幼児期から「丸めた手」にこだわり、指の力みが取れなくなってしまったり、ひどい場合は指が奇形してしまうケースもあります。実際に他の教室から移って来られた生徒さんの中に、不自然な指導を受けた痕跡をみることがあります。幼児期の先生選びには気をつけて、無理のない姿勢、手の使い方を習得して頂きたいものです。 指を丸めてタッチすることで音の粒を揃えることが出来ますが、このタッチはあくまでピアノ奏法の一部にすぎません。手の基本ポジションは指がこわばらないようにゆったりと構え、手首をリラックスさせ、鍵盤に対してだいたい45度~60度の間を維持するように指導するべきだと思います。そして、さらに重要なポイントは、生徒さんが持つ手の特性と成長に合わせて、何が自然かを柔軟に考える事です。練習を頑張っている子ほど、手のポジションとタッチに意識を向けるとピアノが上手になると思います。
2025/06/22
ピアノを習っている子供達に絶対にやって欲しいこと。それはずばり、ソルフェージュです。ピアノは習っているけど、ソルフェージュって何?という方も珍しくないと思います。簡単に言ってしまえば楽譜を理解するためのトレーニングになります。何となく専門的に感じるかもしれませんが、夏期ソルフェージュではもっと基本的な事に取り組みます。例えば、四分音符と八分音符。この違いを正確に音で表現できる人、実は非常に少ないです。楽譜から音楽をイメージできる人も少ない。「えっ、音符くらい知ってますよ」と反応しているあなた。確かに、そんな事はピアノを習っていれば知っているはず。しかし、意識的にソルフェージュのトレーニングを受けている人と、そうでない人では演奏が全く違います。 楽譜は音楽をするうえでは言葉のようなものなので、これをなるべく使いこなせるか否かが、ほとんどピアノの上達を左右すると言っても過言ではありません。でも、このことは、多くのピアノレッスンでは後回しか、全く無視されています。 ソルフェージュのレッスンは楽器の垣根なしに重要で、本音を言えば、プロにならない限りはソルフェージュをしっかり勉強して、少し楽器に触れるくらいのバランスの方が良いのです。 「うちの子は自分で練習しないんです」 そのような悩みはありますか。練習できないのは当たり前で、その子には楽譜が英語の長文か、何か複雑な化学式のように見えていて、チンプンカンプンなのです。だから、家では親が読んであげて、指をひっぱって教えることになりますが、はっきり言って無駄です。それよりも、簡単なソルフェージュのトレーニングを毎日コツコツするほうが近道になります。 楽譜がより身近に感じられるように、この夏、ソルフェージュを頑張りましょう。日程が合わない方は個別指導も可能なので、お問合せ下さい。 夏期ソルフェージュお申込み

2024/07/28
うだるような猛暑の夏休み。それでも元気な生徒達は夏休みの作曲ワークショップ「モーツァルトと遊ぼう」に集まりました。まずはモーツァルトのメロディやハーモニーの作りを簡単に説明して、さっそく「さあ、モーツァルトのように想像の翼を広げていこう!」といきたい所ですが、ほとんど全員が作曲は初めてです。もちろん白紙の楽譜の前に、戸惑っています。そこで今回は、8小節のコード進行を2つ用意しました。そのコードの上にオリジナルのメロディを作るという課題です。一つ目は、スリーコードのみ。二つ目は六度のマイナーも入れて、少し変化を多めにしました。 「どうすればいいか、分からないよ」という反応が多い中、当たって砕けろの精神でどんどん試している子も。少しアイディアを与えたり、訂正を加えて、メロディづくりのヒントを得ていった子供達。最終的にはどうにか2つのメロディーを完成させました。曲を作る上でも、やはり良く聴くことが大切です。聴いてイメージするのです。そうすれば、少しづつ音が聴こえてきます。子供達が考えたものではっと驚くメロディが生まれることもあります。偶然なのか、必然なのか。そのメロディはその子の性格を映している気がします。今回のワークショップでも分かったように、楽譜を書けた方が絶対に良いのです。ソルフェージュをしっかりやっておくと、ただピアノを習っているよりも広がりがあります。まだやったことがない方はモチコピアノスクールで楽しく一緒に勉強しましょう。
2024/06/10
警固教室のBassic1~3のクラスでは作曲に取り組んでいるのですが、これが面白い効果を生んでいます。その効果とは、一つ目はピアノに触れるモチベーションが高まること。通常のピアノ練習ではどうしても楽譜を介した内容になります。作曲する場合、正しいか間違っているかを気にせずに音遊びができる点がとても良いです。中には熱中して考える生徒も出てきます。そのような場合は「今の音の組み合わせは面白いね」と褒めてあげると、ピアノに触れる回数がこれまでの何倍にもなったりします。 二つ目は音楽理論の導入がスムーズになること。理論といっても、例えば「この和音はきれいだよね、これは濁っているよね。何でだろうね」といったやり取りをする事で、その生徒が音楽を考えるきっかけになったりするんです。 さらに発展させると、左のコードにメロディを作る。メロディから左の伴奏を作る。モチーフのヴァリエーションや展開を考えてみる。といった、少し踏み込んだレッスン内容へもっていくことも可能です。 夏休みには「モーツァルトと遊ぼう 初めての作曲ワークショップ」を開催します。参加無料、小学生対象です。スクール生以外でもお申込み出来ます。夏休みの自由研究課題としても面白いかもしれません。

2023/07/29
猛暑の中、小1~2年生の夏期ソルフェージュがスタート。ずっと昔の楽譜は縦型だったというお話から。普段は考えなかったような音楽や楽譜の事につて、質問を交えなが子供達と一緒に考えました。実技の内容は3日間で両手リズムをテンポよく叩けるようになること。それから、バッハのガヴォットの聴音にもチャレンジします。ドレミの音程の他に、音には様々な色や形があります。あると想像したほうが演奏もずっと豊かになります。先生もその想像性を掻き立てるように、とても楽しくユニークなレッスンをされていました。夏休みの思い出の一つとして子供達の記憶に残ってくれたら嬉しいです。
2022/12/29
一瞬のホワイトクリスマスが過ぎ、冬期ソルフェージュアカデミーであとひと頑張り。2~3年生のクラスが終わり、今年も無事に仕事納めとなりました。ソルフェージュは継続は力なりを胸にこの3年程の間続けてきました。以前に比べると、ソルフェージュという言葉そのものがスクールの中で少しずつ浸透して身近になってきたと感じます。この日はコラール(讃美歌)を題材に、ヨーロッパの伝統を感じながらの楽しいレッスンでした。ピアノ上達のカギはソルフェージュにあり、ということで、これからも積極的にご参加下さい。さて、お部屋の様子も少し変わりました。4月には更にレッスン室が広くなり、グループレッスンがより快適に受講できる仕様になります。ちょっとしたイベントも増やしていきたいです。皆様、良いお年をお迎え下さい。

2022/08/05
夏休みのソルフェージュレッスンの様子です。重田クラスでは年長さん達が楽譜の仕組みを一からお勉強しました。机を囲んで先生のお話を聞き、時には発言をして、みんな積極的に参加してくれました。グループならではの活気があります。聴音にもチャレンジしました。ト音記号、ヘ音記号、小節線を準備して、聴いた音を楽譜に書き取っていきます。出来上がったら、歌って弾いて。上手くできたかな。「お友達と一緒に出来たのが楽しかった」「音符を書くのが面白い」子供達はいつにも増して、目を輝かせていました。年に2回、次回は冬休みの開催を予定しています。
2022/07/30
灼熱の夏。ピアノを習っている男子達が頑張っています。恒例の3日間ソルフェージュコースでは音楽を聴いて楽譜を起こしていく「聴音」のトレーニングを中心に勉強します。その一、拍を正確に追う。その二、拍の頭を書く。その三、残りの音符を書く。大まかにはこのような流れで、とにかくテンポに乗って書きとることを目指します。楽譜の理解があいまいだと、どうしてもピアノは上達しません。曲をなんとか覚えても、すぐに頭打ちになってしまいます。ピアノの練習と並行してソルフェージュをすることが必要なのです。3日間連続で取り組むと、子供達の様子にも変化が見えてきます。ピアノ男子のクラスでは、お互いに良い影響を与え合い、積極的に取り組んでいました。友達と一緒に勉強するのは楽しいですね。夏の思い出の一コマになると嬉しいです。

2022/07/11
ヨーロッパの音楽教育では楽器に関わらず、ソルフェージュを音楽レッスンの基礎とします。日本のピアノ教育では、もちろん指導者の方針にもよりますが、未だに弾くことばかりに重点を置く傾向が強くあります。曲を弾かないとピアノを習っている感じがしない、弾いている曲の技術レベルで成果を計る、というような間違った認識を持たれている方もいます。週1回、30分というレッスン時間が広くスタンダードとなっていることも読譜の基礎が抜け落ちる一因だと思います。しかし、30分の短いレッスン時間であっても、必ずソルフェージュの時間をとるべきです。そうすれば、「ピアノを数年習ったけど、結局自分では楽譜を読めるようにならなかった」という残念なことにはなりません。ソルフェージュは簡単なメロディーの歌唱、リズム練習なら4~5才から始めることが出来るので、ピアノを無理に弾かせるよりも楽譜への理解が進みます。そして、コツコツ継続していくうちに、伸び方が変わってきます。特に小学校高学年くらいで行き詰まる子と、逆にぐんぐん伸びる子とでは完全にソルフェージュの基礎が違っているのです。 夏期ソルフェージュアカデミーではスクール生でなくても、3日間お得にソルフェージュのレッスンを受けることが出来ますので、この機会に是非ご検討下さい。
2022/05/05
GWはいかがお過ごしでしょうか。3年ぶりのコロナ制限解除とあって各地で人出が戻り賑わっている様子ですね。連休は1週間ほどお休みを頂いておりましたが、明日から通常のレッスンがスタートします。現在、警固と井尻の各教室で若干の空きがございます。そろそろピアノを始めようかな、という方におすすめの1ヶ月トライアルのご案内をさせて頂きます。8,800円で4回のレッスンが受講できます。1回の体験レッスンだけでは教室の環境や初対面の先生に慣れないお子様もいらっしゃいます。1ヶ月ほどレッスンを受けながら、じっくり入会をご検討頂けます。是非この機会にモチコピアノスクールに足をお運び頂けると幸いです。体験レッスン(1回、1,000円)につきましては随時受け付けております。ピアノ経験者の方のお問合せもお待ちしております。

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